今年は職場とスーパーくらいにしか,出かけることがありませんが,一年前には,ギリシャ・ロードス島で開催された国際会議に参加していました。 中世には,迫り来るイスラム教世界に対するキリスト教世界の最前線に位置し,中世の騎士団の砦ともなっていた,エーゲ海にあるとても綺麗な島でした。 旧市街地に残る騎士団の館 島から見たエーゲ海 ということで,塩野七生著「ロードス島攻防記」,そしてその前後作となる「コンスタンティノープルの陥落」,「レパントの海戦」を読みました。 第1作:「コンスタンチノープル-」は,1453年のオスマン帝国侵攻による東ローマ帝国滅亡の話。 ※コンスタンチノープル,現在のイスタンブールは,モスクが立ち並ぶとても綺麗な街です。 世界史で有名な,船の丘ごえのシーンも出てきます。 イスタンブール陥落によってキリスト教世界の境界線は西に後退し,ロードス島が最前線となりました。 ということで,第2作に「ロードス島-」に引き継がれます。 こちらは,さらにイスラム帝国が領土拡大と東地中海の制海権を確保しようと,1522年に ロードス島に攻め入った話。 ロードス島の騎士団が現在も残る旧市街地に立てこもり,戦いました。 5ヶ月間の攻防ののち,騎士団はロードス島から退去することに。 これでさらに,地中海でのイスラム帝国の影響力が拡大。 第3作が「レパント-」。 1571年に,現在のギリシャ沖で行われた海戦に関する話。 ようやくキリスト教側の連合艦隊がオスマン帝国を破り,西地中海の制海権を維持。 海運国ベネチアの動きが面白いです。